
築60年の木造アパートを改修して生まれた、最小複合文化施設「HAGISO」。
大学卒業と同時にHAGISOに飛び込み、カフェスタッフとして、このまちの「生活の気配」を敏感に感じ取ってきた彼女。そんなもえさんに、がちゃが繋いだ心温まる風景と、独自のまち歩き視点を伺いました。
がちゃが繋ぐ三世代

ふじ: HAGISOには本当に幅広い世代の方が来られますが、今回のがちゃ企画でも印象的な出会いはありましたか?
もえ: はい。すごくほっこりしたのは、おじいちゃん、おばあちゃんとお孫さんの3人組で来てくださったとき。「この子にチケットを使わせてあげたい」っておっしゃって。本来はコーヒーとの引き換えなんですけど、小学生くらいの男の子だったのでジュースをお出ししたんです。
すえ: お孫さんのためにがちゃを引いて、一緒に歩いてきたんですね。
もえ: そうなんです。テイクアウトのジュースを手に、またまちへ出かけていく姿が本当に可愛くて。他にも20代の「カフェ男子」2人組や、女子会を楽しむグループ、ご近所の方まで……。
HAGISOが、世代を問わずまちの結節点になっているんだなと改めて感じました。
もえさんの “まちゆきまかせ” -道からはみ出す、生活の気配-

ふじ:もえさんは谷根千で暮らしているとのことですが、このあたりでお気に入りの場所はありますか?
もえ:千駄木の「往来堂書店」さん。本のセレクトが本当に好きで、少し足を伸ばしてでも、通いたくなっちゃうんですよね。立ち寄ったら、たくさん買っちゃう。
ふじ: 4〜5年も住んでいると、まちの楽しみ方もかなり深まっていそうですね。
もえ: 私は、人の生活が近くに感じられる場所が大好きなんです。
道が狭いからこそ、家の中から聞こえてくる「行ってきます!」という子供たちの声や、窓から漏れる照明の色が1個ずつ違うこと。
そういう「生活の境界線」が薄いところが、谷根千の魅力だと思います。
すえ: 散歩中に、つい目が行ってしまうポイントはありますか?
もえ: 道にはみ出している植物とか(笑)。
「この家の人、主張が強いな!」って感じるような、手入れされた緑や置物を見るのが好きです。
あと、玄関先に「どうぞ」って書かれた子供服が置かれているのを見ると、「あぁ、ここの子も大きくなったんだな」って、そこに人がいなくても「人生の営み」が伝わってくる。


谷根千の路地で見かける「ご自由にどうぞ」たち。
ふじ: 確かに、谷根千は「おすそわけ」や「どうぞ」の文化をいたるところで発見できますよね。
もえ: そうなんです。だから私は、マップを見るよりも「人の気配をたどる」ように歩くのが好き。
「往来堂書店」さんに寄っちゃうのも、本のセレクトに店主の気配を感じるから。
誰かのこだわりや生活が滲み出している場所を見つけると、それだけでこのまちにいることが嬉しくなるんです。
📍HAGISO


住所:東京都台東区谷中3丁目10−25
HP:https://hagiso.com/hagiso/
💭店長・ふじの一言!
お気に入りの時間は、やっぱりモーニング「旅する朝食」を食べているとき。朝日が柔らかに差し込む静かな店内で、コーヒー豆を挽く音と流れる音楽に耳をすませると、小さな幸せを感じます。
#まちゆきまかせインタビュー
現在JR日暮里駅コンコースで販売中のよりみちまっぷがちゃ。マップづくりを支えてくれた、谷根千のまちで活躍する8人たちの店主たちへの、インタビューシリーズです。そんな店主たちが、普段どんなふうにこの街を歩き、どこに心惹かれているのか。彼らの視点から語られる「まちの楽しみ方」をお届けします!




